告白

例の、湊かなえさんのやつをいただきました。相当カロリー持っていかれました。第一印象としては、人間の「悪意」がぶつかり合ったような、ハードな作品だなという感じでした。

ただ、その後頭を整理していったところ、「悪意」という表現は適切ではないなと考えを改めました。「正義の反対側にあるのは、もう一つの正義である」的なフレーズをよく耳にしますが、本作の登場人物は、正義のぶつかり合いではなく、みんな間違っていた。みんながみんな、憎しみやショックに対する行動の選択を誤っていて、結果的にどんどん悲惨な出来事が繋がっていく。観ていてめちゃくちゃスタミナを消費しました。うへえってずっと言ってた。誇張ありで。

ただそんなキチい展開が連続しても引き込まれた要因は、やはり「共感」だと思う。

人間の弱い部分、選択を間違えたら、止めてくれる人が居なかったら、周りに逆らえなかったら、それが積み重なってしまったら…。誰にでも起こりうる悲劇なのかもしれないな、と、これだけの凄惨な事件を見せられた後でも、そう思わされてしまうほどに、心情の描写と構成の巧さが絶妙でした。人間の、見たくはないけど避けては通れない部分を2時間見せられ続けている感覚でした。湊かなえと中嶋哲也、恐るべし。しんどいけど、この人たちの作品をもっと観たくなりました。母性もそうなのかな。明日までに調べときます。

 

わたくし、映画についてはとりわけ勉強不足でして、もはやミーハーにも達せてないレベルでございます。今、これだけ暇な時間があるうちに、質より量で、というかしばらくは質を落とす心配がないくらい観るべき作品はいっぱいあると思うので、頑張ります。確かに「ストーリーを一本丸々作る」ことに挑戦するにあたって、映画ほど適した教材はないよなと、極めて反省しております。そんな私に向かい風が吹くように、TSUTAYAバイトと1200円キャンペーンが始まります。持ってるね。頑張れ浅田、乱読期間じゃ!ブログもちゃんと書いてこうな。

それではまた。